Lucky Kilimanjaroに踊らされる日常

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世の中には,イントロが始まって2秒で踊り出す衝動が爆発する音楽というものがある.

彼らはLucky Kilimanjaro.
まず,ひとしきり踊ってから読んでくれ.


踊りたい人の気持ちを分かっているバランス感

音楽は,なぜこんなにも自然に人の身体を動かす力があるんだろうか.
その音楽を作った人とは会ったこともメールしたことも無いのに,ラジオやネットを介して我々の身体が物理的に動いてしまう.
こういう念動力みたいな特徴が音楽にはあって,音楽に”踊らされている”とき,私はただただ嬉しくなる.

Lucky Kilimanjaroは,特に超能力めいた音楽を作る.
ほら,最近のダンスミュージックって,どこかクールな雰囲気をまとっているだろう.
でも,それじゃあ気持ちよく踊り切るには少し物足んない.
彼らは,ボーカル・ギター・ベース・ドラム・シンセ・パーカスの大所帯で音楽を作る.
この多色刷りの空気感が,ちょうどぴったり,溢れきる直前で飽和している.

このバランス感覚,なんなんだろう.
なぜか”ミニマル”って言いたくなるんだけど,でも聴き飽きることのない多様さ,かといって”ゴージャス”って表現とも違うし.
ひとまず,私はLucky Kilimanjaroがムチャクチャ好きです.


青春めいたストレートさがたまんねー

あー,もう,なんでこんなにサイダー飲みたくなるんだろうね.
ダンスミュージックなのにレッドブルじゃないこの感じがたまんねーなオイ.

ディスる訳じゃないんだけど,この妙な爽やかさは,彼らのアホみたいなストレートさにあんじゃないかと睨んでいる.
だって,

Fresh! Fresh! Fresh! Fresh! Fresh!
新鮮な姿に生まれ変わるよ

だぞ.
これが,はちゃめちゃに押し切ってくるリフに乗せられて来るんだから,頭カラッポにして聴くしかなくなる.

これも最高だ.

いまの大学生は,こんな曲を聴きながらゴキゲンにキャンパスを歩いているのかよ…
そんな毒にも薬にもならないことを考えて踊るしかなくなるんだよな.


結局,家で踊っとけばいいんだよ

このブログポストを書いているとき,Lucky Kilimanjaroくらい爽やかな天気とは対象的に,世界はCOVID-19で妙にバタついている.
緊急事態宣言の名のもとに,人々は街に繰り出せず,なんとなく不景気な空気感がネットの世界に蔓延している.

そんな状況でこういうことを言うと不謹慎なんだけども,私はこの騒動が割と気に入っている.
だって,街に出ればいろんなレストランがテイクアウトしていて,アーティストがライブ配信をYoutubeで流してくれてんだ.
もはや全国同時開催中のフェスじゃん!!!!!

フェスだったら踊るしかなくない?
私みたいな根暗は,結局のところ,家で身体を揺らしていたらいいんだ.
そういうときにLucky Kilimanjaroはぴったりだ.
ボーカル 熊木幸丸の甘めの声,最高にフックの効いたリフ,トリッキーに意表を突いてくるシンセ.
これだけあれば十分楽しく一人フェスができるってもんだ.


,とか言いながら,こんな辛気臭い世界に向けたダンスチューンに,少しだけウルっときたりして.

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